mind-healing2.jpg

井手無動*横内正

無意識の領域から心の傷を癒し
心の病の根本的な解決を目指す。

対談

マインド・サイエンス 代表  井手 無動     
インタビュアー    俳優  横内 正


横内 : 催眠療法の第一人者として著書や講演会などで数多くのご活躍の場を広げていらっしゃいますが、
     まずは催眠療法とはどういったものかをお教え頂けますか。

井手 : 簡単に言えば「催眠」という技術を用いて人の無意識の中に隠れている心の傷を引き出し、解消するという療法です。

横内 : どのような方を対象にされているのですか。

井手 : 心の問題を抱えている方ですね。現在日本の医療体制下では精神科医は薬物療法中心の治療しか行えないのが現状です。
     症状が軽い方であれば薬で治せるチャンスは十分にありますので精神科をお勧めしますが、症状がひどい方には
     心に直接アプローチしないと本当の意味での問題解決にはなりません。私はそのような方を対象に催眠療法を実施しています。

横内 : では、催眠療法の進め方について詳しくお聞かせ下さい。

井手 : まずはカウンセリングでしっかりと相手のお話を伺います。そして心の病の原因やトラウマに関する考え方などを把握したうえで、
     その方に合った催眠テクニックを選んで実施しています。

横内 : いきなり催眠をかけるのではないのですね。

井手 : 催眠療法を行う際、事前に相手の理性に働きかけて、症状を作り出した因果関係を理解させることが必要です。
     うつやパニックなど様々な症状を訴えられる方は大抵、ストレスや周囲の環境が原因だと主張されますが、
     あくまでもそれはきっかけにすぎません。私は発症の原因が生い立ちや幼児期体験、親子関係などの環境要因や遺伝要因にあることに気づき,
     今の症状やストレスの一つ一つに取り組むのではなく、遺伝要因との関わりや過去のトラウマを解消することで根本的な解決を目指しています。
     無意識の領域から、症状が発生しても、理性と情動の制御関係のバランスをしっかりと確立しておけば、何らかの条件刺激が起きても
     過去の症状がぶり返すことはないのです。

横内 : 中には催眠にかかりにくい人がいると思うのですが、それに関してはいかがですか。

井手 : 催眠感受性は個人差がありますので、退行催眠や他者催眠、前世療法や自己催眠の習得など、個人差に合わせて行いますので、
     効果において問題はありません。

横内 : なるほど。社会不安の蔓延する時代で、催眠療法を必要とする人はますます増えてくるでしょうね。

井手 : ええ、今後も多くの悩める方の為により的確な療法を実施できるように、更なる自己向上を図っていきたいと思っています。

横内 : 一層のご活躍を期待しています。本日はありがとうございました。


MIND――精神、心の世界は、まだ大きな神秘を残しています。精神分析―脳科学といった、内的世界―外的世界の融合が実現しかかった現代において、脳細胞のニューロンの働きは、脳神経科学で間もなく解明されることでしょう。しかし、何故ニューロン細胞という物質から精神・心という主観的世界が生まれるのかを、私たちが理解できるようになるためには新しい概念が必要になることと思います。
 私たちは、物理学の重力を知覚できませんが、その作用を理解することで、重力の存在を否定する人はいません。そういった脳細胞から生まれる働きを受け入れることで、知覚できない世界を受け入れられる時が来るのかもしれません。
 しかし、そうなるまで待っていても人生は過ぎ去っていきますし、理解できることと自分自身の人生が充実することとは別のことでしょう。
 いま私たちは、経験として知っている現象、または知ることができる現象を受け入れて、神秘的に思える現象であったとしても受け入れて、それを、自分の人生に積極的に取り入れていくべきではないでしょうか?! 環境やトラウマによって歪められた内的世界(無意識)を催眠療法で効率良く修正し、自己催眠を学び活用することで、自分では気づかなかった潜在的能力を開発し、前世や魂に目を向けることで、内的世界の充実や、生きる方向性を確立させることで、外的世界をより有意義に享受できると信じています。                  

マインド・サイエンス 
井手無動